社長と雑談していたら「媚び売ってるね」と上司に言われ、鏡に引きこもる
結論はこう。
他人は自分を映す鏡。
先日、職場の休憩室で社長と出くわした。
顔見知りだし、お世話になっているし、沈黙したまま休憩室で二人きりなのは気まずいし、あと純粋に会話を楽しみたいので、声をかけさせて頂いた。
「連休はいかがお過ごしでしたか?」
そのまま数分間、ちょっとした雑談を交わし、仕事に戻った。
その少し後で、上司に呼び止められ、
「社長とあんなに話すなんて、媚び売ってるね」
と、ニヤリとしながら言われた。嫌味を言われたようで、少し背筋がヒヤリとした。
しかし、「すごい」とか「わかってる」とも言われた。
だからきっと純粋にマイナスの意味で言ったのではないと思う。
きっと上司はこう言ったのだ。
「会社では、目上の人に気に入られることが大切だ。出世や監査にひびく。だから、どんどん上の人間には媚びを売るのがよろしい。その点、君はすごい。いきなり社長に媚びを売るんだから。しかも休憩室でちょっと雑談なんて気が利いてる。度胸がある。優秀だ。どんどんやりたまえ」
きっと上司は上の人間に媚びを得る人間で、かつそれを正義と思っているのだろう。上司は目下の人間と話すときはたまに目が死んでおり、目上の人間と話すときは声がワントーン高くなる。
だからその態度を俺にも投影したのだ。上司にとって、社長との雑談は媚びを売るためのものなのだろう。だから、俺が社長と話しているのを見て、「あいつも媚びを売っているんだな」と考えたのだろう。
他人は自分を映す鏡だ。
悪人は、「みんなも俺と同じように悪事を企んでいやがる」と感じる。
善人は、「みんなも僕と同じように親切をしようとしてるのか?」と感じる。
世界の見え方が全然違うんだろう。
当たり前だけど、自分と同じ考えを他人も持っていると考えるのをやめよう。
そして、他人をよく観察しよう。そこには自分が映っている。
他人を邪悪だと感じるなら、邪悪なのはあなたの方かもしれない。