誰でも絶対により深く読める最高の読書法・・・それは再読
まことに奇妙なことだが、ひとは書物を「読む」ことはできない、ただ再読することができるだけだ。良き読者、一流の読者、積極的で創造的な読者とは再読者なのである。
(ナボコフ)
皆さんは、一度読んだ本はどうするだろうか?
一度読んで放りっぱなしにしているんだったら勿体ない。あまりに勿体ない。
なぜなら再読こそが読書の本番だからだ。
なぜ再読が本番なのか?
一度目の読書というのは、地図を持たぬまま冒険に出かけているようなものだ。
全体像を与えられぬままに、一文一文、前から後へ読んでいくしかない。
しかし解釈というのは本来、全体の言葉を読んでからじゃないと確定しない。解釈とは文脈で決まるものだからだ。第一章を読んで第一章に下した判断と、第二章まで読んでから第一章に下した判断は全く別のものになる。
全体を読むまで解釈が決定しないのだから、一度目の読書は、常に宙ぶらりんのまま進むことになる。次々と新しい展開・思想・情報が与えられ続けるので、ただ文章の流れに翻弄される読書にならざるを得ない。
では、読書は常に翻弄され続けるしかないのだろうか?
いいや、再読することであなたに確かな道を歩むことができる。
再読のメリット
すでに一度読んでいるおかげで、あなたは筆者の主張も結論も展開も知っている。それは地図を手に入れたのと同じことだ。手探りで進んでいたあなたとは違う。
再読するときには、一度目読んだときには気づかなかったことに気付ける。
読み飛ばしていた箇所、読み取れてなかった意味や連関、全く聞こえていなかった行間の声。そして二度目の方がはるかに簡単に、しかも速く読めている自分に気がつくだろう。
一度目の読書が、あなたの読み手としての能力を高めたのだ。
そして、2冊の本を読む場合に比べて、1冊の本を2回読む方がはるかに得だと思う。なぜなら、
- 本の内容への理解度が上がる
- より早く読める
- コストが少なく済む(本代、本を置く場所)
さらに俺の場合、意識も変わった。
必ず本は2度読むと決めているので、2度読む気が起きないような本は、最初から手に取らないようになった。そして読んでいる途中で再読する気が起きなそうと感じたら、「損切り」をして読むのをきっぱりとやめる。2度読むと決めているからこそ、しっかり判断をするようになった。
再読は本当にオススメ。という再読前提じゃない読書はもう考えられない。
皆さんも再読を利用して、良き読書ライフを。