『しないことリスト』を読んで、少しだけ肩の力が抜けた
どうしても頑張ってしまう。我慢してしまう。一人で抱え込んでしまう。
そんな人は多いと思う。俺もそうだ。なんでも自分一人で解決しようとして、やらなきゃと抱え込み、結局うまく行かず、ストレスばかりが心に積み重なっていく。
そんな人にオススメしたいのが、phaさん著『しないことリスト』だ。
俺も読んで、少し肩の力が抜けた気がする。
いわゆる「しなきゃいけないことリスト」の99%は「本当は別にしなくてもいいこと」だ。この本は、世間で「しなきゃいけない」とされていることを一つ一つ検討していって、「あれもこれも別にしなくてもいいんだ。人生ってもっと幅があるものなんだ」と、少し力を抜いて楽に生きていけるようにするために書いた。
本書では、36の「しなくてもいいリスト」を提示し、世間の中に溢れる「○○しなきゃいけない」と言う常識・同調意識の呪縛を解いてくれる。いきなり全てを実行するのは難しいかもしれないが、しなくてもいいんだと認識が変わるだけで、心の中に涼しい風が駆け抜ける。
今回は、36のリストの中で、特に刺さったものを5つ紹介する。
余計な買い物をしない
現代の消費社会は、人の欲望を煽ってうまくものを買わせようとしている。ネットを見ればコマーシャル。街を歩けば広告塔。一度店に入れば、様々な心理テクニック。とにかく企業は、私たちにモノを買ってもらおうと必死になっている。
もちろんモノを買うこと自体は悪いことではない。しかし乗せられすぎるのはよくないと筆者はいう。
僕がよく思うのは、「たまにパーっと散財すると楽しい」というのは、その金額が高額かどうかよりも、普段とどれくらいギャップがあるか、という部分が重要だということだ。
どういうことかというと、日常的に1000円のものを買っていると1万円のものを買うだけでテンションが上がるけど、日常的に1万円のものを買っていると転生雨を上げるには10万円のものを買わないといけなくなるということだ。
お金は、使えば使うほど楽しさを感じづらくなっていく。普段は安いもので暮らして、たまにちょっとだけいいものを買う。それがコスパが良いお金の使いだそうだ。
俺は以前、大量の本を買っていた。欲しい本はとりあえず購入。買ったはいいものの、読まないまま積み上げられていく本も多かった。
今の自分は本を買わない。それどころか「そこそこ読みたい本」は手放した。すると、残った一冊一冊の本がとても貴重に感じて、より大切にするようになった。結果、読書から得られる楽しみは増えた気がする。
自分を大きく見せない
他人から期待されない方が自分の好きなように行動しやすい。
自分を大きく見せたい見栄・・・。俺は本当にこれが大きい。自分を賢く見せたがったり、たくさん本を読んでいるように演出したり・・・。この虚栄心は本当に手放したいと思った。
見栄を張ってもなんの意味もない。結局、人格が行動に表れ、他人に印象を与えると自分は思う。だから下らない見栄は損でしかない。人には滑稽としか映らない。
俺は本当に見えが強い。下らない見栄で借金を作ることもあった。少しづつ、他人に見栄を張る欲求を捨てて行きたい。
睡眠を削らない
睡眠は世間の人が思っているよりはるかに大事だと俺は思う。この本を読んでその思いがさらに強くなった。
よく寝ていれば頭が冴えて気分は良く、ちょっとした風景や本の一節、自分の考えだけで十分に楽しめる。
逆に寝ていなければ頭がボンヤリとして、美味しい料理や美酒、 あらゆる名作、パートナーとの時間などを半分も楽しめないと思う。
奥さんが早寝早起きだった影響で、自分も早寝早起きになることができた。
世界が変わった。
本当にクリアだ。目の前のことに集中できる。頭が回る。楽しめる。
最近は、「睡眠の質が人生の幸福の50%を決定する」とさえ思っている。睡眠時間を確保することは本当にオススメだ。
イヤなことをしない
「仕事というのは、イヤなつらいことを歯を食いしばって、ひたすら耐えて何かをがんばってこそ成果を残せるのだ!」みたいなことを言う人がたまにいるけど、そんな変な話はないだろうと思う。人生はそんなマゾゲーじゃない。
大体、そういうことを言う人は、その人自身が「つらいことに耐えて何をがんばってる」というのが好きなだけで、単に個人の性癖だ。
個人の性癖とは・・・!穿った見方だけど、とても納得。そして努力についても。
「頑張ればうまくいく」という考え方は危険だ。努力してもうまくいかないことなんていくらでもあると感じてる。運や周りの人間の影響がかなり絡んでくると思う。
自分は嫌なことに耐えて耐えてしまって後悔している。嫌な勉強、嫌な部活、嫌な仕事、嫌な人間関係・・・。すっぱり辞めてもっと別のことに時間を使えばよかった。
嫌なことを辞めてどうするか?「無理して努力する」よりもはるかに好転する方法が、「自分の好きなことをする」だ。
自分が好きなことをひたすら続けていれば、そのうちそれはどこかに繋がってくるものだ。
何かのためにしない
何かをするときは、「それが何の役に立つか」を考えるよりも、そのこと自体を楽しむのが健全だ。
本を読むときは「これを読むと知識が増える」とか「お金が稼げるようになる」とか考えるんじゃなくて、本を読むこと自体を楽しむ。
「楽しんだもの勝ち」というのは本当だ。楽しめば続けられる。楽しめばうまくなる。楽しめば周りがついてくる。
最初は不純な動機で始めてもいいと思う。俺もよく、「知識をつけるため」とか「賢く見られたいから」という理由で本を読むことがある。でも読み進めているうちに、その本を読むこと自体が楽しみで読めるようになることもある。
きっかけはなんでも良いから行動をしてみて、その中で楽しいことを見つけるのがいいじゃないだろうか。そのうちに自分がどんなものを楽しめるのか分かってくるだろう。
俺ももっと「楽しむこと」にフォーカスを当てたい!